鈍器のアルバム制作から広がったOne More Time Riddimのプロジェクトもいよいよ大詰め、マスタリングの時がやって来ました。
さて、マスタリングの時、最初に気を付けるのは「ヘッドルームをいかほど残すか」問題です。ヘッドルームというのは音量の余白、余裕の部分で、これがないとすぐにメーターオーバーし、上手くマスタリング出来ません。
自分のやり方だと、大体-4db~-5db位あればOK、と思っていたのですが。向こうのやり方は違うみたい。
教わったやり方では、基本、メーターの色を見ます。DJ機材やPA、音楽再生デバイスで統一されてると思うのですが、緑→黄色→赤の順で音量が大きくなります。赤はオーバーしてるので、皆さん赤に行かないように気を付けてるかと思われます👍
今回のマスタリングの場合、トラック、ボイスの両方の音量を、緑のうちに収める。つまり-10db前後ですね。そしてマスターフェーダーも同じように緑のうちに収める。そうしてバウンス。
これでヘッドルームを十分に残した2ミックスが出来上がります。今回は-9db~-8db位でした。
ただし、人によっては-3dbで十分、という人もいますよね。自分も色々と情報を得てはいるのですが、何が正解かはまだ分かりません。。。今回は向こうのやり方に合わせました。
事前にミックスを丁寧に行ったので、マスタリングは音量調整のみです。巷で流行っているダンスホールやインターナショナルヒットを聴きながら調整していきます。
ゲインを突っ込みすぎてオーバードライブしないように、RMS値(どれくらい音がパツパツかの値)をちゃんと見ながら調整します。ラウドネス(リッスンレベル)とRMS値の兼ね合いを見極めることが重要です。
今回、RMS値は大体-9.5dbくらいでした。音量の割りにはそこそこのダイナミクスを残せたと思います。
ここが高すぎると、いわゆる「海苔波形」とか「カマボコ」とか言われる抑揚のない波形になります。聴いた感じも、うるさい状態になっちゃいます。ずーっとビームを撃たれているような(笑)
音圧主義時代のポップスは-6dbとかでしたよね(笑)デカいスピーカーじゃ聴けないよ💦
そうして、各アーティストのマスタリングもそれぞれ気を付けて行いました。ワンウェイリディムアルバムってけっこう大変なのね。全部おんなじ設定でいけば良いんじゃないのか😅
この辺はまあ、プロデューサーによって違うとは思います。今回の方法はおそらくLenkyの影響でしょう……
そういうわけで、制作期間約2ヶ月半。満を持してのリリースです。
クラブで聞いてもヘッドホンで聞いても気持ちよく聞けると思います。
踊れるリズムに踊れるリリックです。
皆様、存分にお楽しみください!👍
〈番外編〉