ここ10年近くトップを走り続けてるMasickaのビッグヒットチューン。
言ってることは変わらず、「いかに自分が金を稼いでいるか、立派な男であるか」を誇示する曲。
「若い頃から金がオレを呼んでいた」
「娘にはベンツ、息子にはアウディ」
「みんなオレをレジェンドと呼ぶ。40歳にもなってないのに。」
「婆ちゃんは若いうちから(金を)ゲットしろと言ってた。」
みたいなリリックがMasicka独特の畳み掛けるフローに乗せて発射される。
昔は「とにかくトップへ」とか「欲しいものを何でもゲットしてやる」くらいの飢えたリリックだったけど、今はキングの余裕が感じられるのがまたかっこいいよな〜。
では音的にはどんな感じか聴いてみましょう〜
オケ自体はMasickaが好みそうな、ダークでちょっと哀愁漂うカッコいいタイプ。ハイを抑えたピアノのコードが基本で、そこにストリングスとクラシックギターがオシャレな感じ。
がしかし!
一番気になったのは1分すぎから入って来る「ゴン、ゴン」という中低音のシンセ音。こういう音をさらっと使えるところがまさにダンスホールだと思う!
2015年のFix up riddimに使われていたリズム打ちがそのまま入っててちょっとアガるな~
古くはJammy'sが使っていた硬いシンセベースが始まりでしょう!あれから月日が経ってダンスホールがオシャレな音楽になっても血が受け継がれているような気がして嬉しいな。
ましてや最新の曲でもこんなにカッコ良く生まれ変わるんだ、ジャマイカ人すげえよ!
ちなみにジェネラルディグリーと曲を作ったときには「中低音はむやみに鳴らすな。鳴らすならめっちゃ低い音だ。」って言われてたけど、このMasickaの「Tyrant」はわりと中低音が多く鳴ってる印象。
ミックスがめちゃくちゃうまいんだと思う。色々と勉強になるな。やっぱりダンスホール面白いな。