今回は世界で活躍する日本人のプロデュースチーム、Gacha & Bad Gal MarieによるMedz Musicのこの曲!なんとVybz Kartelが参加したチューンです。
PVもイケてる!
Vybz Kartel - Love It (New Official Video) - YouTube
Walshy FireとBad Royalがリミックスを出したことも話題になりました。
ちなみにジャマイカ在住のMedzですが、ただいま帰国中!! くっそイケてるChromatic Soundと共にジャパンツアーを行っています。
この曲、リリースは1年ほど前ですが、ずーっと現場でかかり続けているヒットチューン!! 女の子が踊りたくなる気持ちがよく分かります。スキマはあるけどスキのない、完璧な音作りだと思います。
Lee Millaが便乗したくらいですからね。ブログの主旨とは違うので取り上げませんが、問題は解決してるみたい💦
ドラムはシンプルに4種類くらい?キック、散らしのハイハット、小節ごとのクラップ、隠し味のクラップ散りばめ。
シンプルこそがダンスホールの真骨頂ですよね👍これ、やろうとすると意外と難しくて、自分は色々足しちゃうクセがあります(*_*)
個人的にはこのキックの音の作り方がすごく好きなんですよ。イントロ以外のパートでは主張が激しくないから素通りしそうなんですが、爆音で聴くとふくよかにしっかりと「鳴る」んです。
この「鳴り」ってのは、意識していなくてもクラブ好きやダンス好きなら誰もが感じることのできる部分だと思います。うーん、でも、言葉でうまく説明できない……芯のある、身の詰まった、太い音、、、???
この辺は悔しいですが、ブラックミュージックがダントツで良い鳴らし方をしてると思います。そしてMedzは普通にそれをやっている。これは自分ら日本人からすると凄いことだと思います。
生活に音楽が染みついている人種じゃないと、きっと自然には身に付かない。でっかい音で聴いたときにうるさくなく、逆に気持ちいいくらいの音になるように、ブラックミュージックが進化させてきたんだと思います。
実際、ディグリーと曲をミックスしていたときも、「スタジオにサブウーファーあるか?ないならビッグボックスかシステムで鳴らしてみないとな……」て言われました。ゴールがそこだから、当たり前といえば当たり前なんですが。
とにかく、このキックはでっかい音で聴くと痺れる!! そしてこの音を邪魔しないようにうまくミックスされているベースも最高!! ズー……と鳴らしてボコボコっと動く緩急。
後ろからさりげなく包み込む、掴み所のないシンセの和音(中音域)とこのベースが合わさると、ますますよく「鳴る」、気がします。
ミッドとローの音を同じように構成すると、相乗効果があったりするんですよね。例えばルーツ系のレゲエで良くやるボボボボっとした低音に、同じようなメロディでミュートギターをポンポンっと乗せると、単純に足し算以上の音を感じることがあります。
倍音が乗るのかな? ブラスバンド出身ですが詳しいことは分からんとです(*´-`)
このよく鳴っている低音部隊を切り裂くように「パアアアアアン」と入るクラップですが、これはスネアと合わせてる感じですね。スネアのアタックとクラップのリリースがうまいこと噛み合います。でも、この曲みたいに、一小節に一ヶ所くらいだからこそ映えるやり方だと思います。8ビートなんかで入れたらクド過ぎる(ミックス次第か?)。
で、で、で、ここにKartelってヤバ過ぎですよね💦みんなの意見を代弁すると、「どうやってレコーディングしてるんだ」ですね(笑)
獄中だし、もちろん普通の録音環境じゃないことは確か。Money Mix Riddimの「Poco Man Skank」を聴くと分かりますが、声に消せないノイズが入ってたりしますもんね。「dutty mind want see mi drop dead〜♪」の所の「スーーー」っていう高い周波数。気になるほどじゃないけど。
Gachaさん曰く、REC方法については「秘密」だそうです。く……気になる(笑)
しかし、刑務所にいようがヒットを生み出すKartelと彼をプロデュースしてしまうMedz Musicは本当にすごい。そして圧巻の楽曲力。
「黒い鳴り方」については自分も勉強中です。でも、トラックメイカーじゃなくても、ここを意識すると音楽がもっともっと楽しくなると思います。
宇多田ヒカルの楽曲を聴いてから、Utada名義の「This Is The One」(アメリカ発売)を聴くと、ミックスの違いにビックリしたりね。
音楽の楽しさ、面白さは底なしです(´-ω-`)